Facebookで時々「最近ジャズを聴き始めたんだけど、何かお薦めある?」という嬉しいお言葉があります。世間では音楽のジャンルを余り言わなくなってきたけど、また自分自身も決してジャンル分けして音楽を聴いていませんが、やっぱりお互い好きな音楽情報を交換したりするのには、クラシックとかジャズとかカントリーとか、ジャンルで分類して情報交換するのは便利ですよね。
で、改めて自分の好きなジャズ曲をリストしてみようと思ったんですが、これは本気でやると大仕事ですね。しかも、個人的思い込みの佃煮で、つまらなくて誰も読んでくれないだろうし、、、
といふ訳で、目の前の棚に未整理で積んであるCDの中から、ランダムにジャズを選んでみます。ここに置いてあるといふことは、ちょくちょく聴いてるから片付けてないといふことだものね。
むんずと5〜6枚重ねてつかむと、やっぱりバップ、ハードバップばかりだね。
#1:Quiet Kenny (Kenny Dorham)〜これは、良く聴くなあ。Kenny Dorhamは、第一印象は中間派のような優しく分り易いトランペットを吹く人で、往時ジャズ喫茶で全盛のクリフォードブラウンやリーモーガンの才気と鋭気に比べれば「物足らないかも知れない。でも、柔らかくていい音色で心落ち着くフレージングなんだよね。そして、バッキングはTommy Flanagan(p), Paul Chambers(b), Art Taylor(d)という黄金トリオ。特に、Tommy Flanaganの間奏は最高です。タイトで凛々しいです。それなのに癒されます。ライナーノーツには、確か「バターをナイフで切るようなタッチ」と表現してあった。こういジャズが嫌いな人間にはなりたくありません!Tommy Flanaganが昔、エラフィッツジェラルドの伴奏で来日した時に、厚生年金ホールに聴きに行ったのですが、エリントンやベイシーの「弾きマネ」の上手いのにビックリ!本当にそっくりなんだよ。コロッケの五木ひろしくらい。そこでNY駐在中にもっと小さいスペースでと聴きにいったら、彼は体調不良でBarry Harrisが代演してくれて、それはそれでよかったけど、数ヶ月後に弔報を聞いたのは実に残念でした。
#2:The Scene Changes (Bud Powell)〜やっぱり一曲目の「クレオパトラの夢」ですよね、これは。多分、ジャズを普段聴かないかたも、この曲は、「ああ、あれね」と言うのでは?ベースとドラムは#1と同じです。Art Taylorのドラムはあの頃の評論では、さんざん野暮ったいとか言われたけど、今聴くとほどのいい演奏なんだね。このころのBud Powellは、既に往年のスピード感を失い、ミスタッチも多いと言われているのですが、クラシックを聴いてるんじゃない!これはJAZZなんだよ!!
#3: Thelonious Monk Plays Duke Elington (Thelonious Monk)〜これ聴くとリズム感が破壊されます。としかいいようがありません。でも、大好きです。バックはOscarPettiford(b), Kenny Clarke(d) これが、また、いいんです。ジャケットにアンリ・ルソーを使ったセンスは凄い。
#4: Art Pepper Meets The Rhythm Section (Art Pepper)〜さすがに、ちょっと当たり前すぎるかな?でも、やっぱり、一曲目のYou'd be so nice to come home toは、ジャズ演奏の一つの典型として外せないよね。そういえば、この曲名は、村上春樹さんがエッセイで英文法の講義をしてくれてるので、知る人ぞ知る曲名ですね。「あなたが家に帰ってくれたら嬉しいわ」と訳すと間違いです。バックは、文字通り、The Rhythm Section: Red Garland(p), Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(d)。録音がいいので、Philly Joeのドラミングの繊細さがたっぷり楽しめます。
#5: Body & Soul (Coleman Hawkins)〜今日は、これくらいにしときます。最後に、スィングとビバップをつないだ、Coleman Hawkinsのマストバイ・アルバムを。こういのもぜひ聴いていただきたい。レスターヤングとかエリントン楽団のジョニーホッジス伯父さんとか、ビバップになる前の音楽シーンは本当に群雄割拠。タイムマシンが買えたら、いの一番に行ってみたい時代です。